公園の空気だけを撮ろうと思った





私は鹿児島に在住して写真を撮っています。海外の方から見ればもしかしたら新鮮な風景も、私たちは普段いつも見慣れてる当たり前な風景なので、ついつい見過ごしてしまいがちなように思います。でも、たまには身近な風景を自分の視点で切り取ってみたいという衝動にかられるときがあります。

昨年の11月のある寒い日、私は秋を撮りにいこうと思い立って、近くのテンパークへ行って15分くらい一心に撮影をしました。私は基本的にテーマを決めて撮るときは、広い画角では撮らず、あるところを切り取って撮ることがほとんどです。少し曇っており、公園には人がたくさんいましたが、なるべく人をいれずに公園の空気だけを撮ろうと思ってシャッターを切りました。ひとつのテーマで撮るときは、普段の何気なく撮る作品とはかなり違ったものになりますね。

普段の仕事では、お客さまから依頼されて撮る写真が多いですが、自分が自由にカメラを構えるときは、そこの空気感をなんとか表現したいという感じで撮っています。何気なく街をあるいてるときや、お店の中など、常に気になったときに撮ったりすることもしていますが、そこに見えているモノよりそこの雰囲気を収められたらと思います。 川上芳明氏プロフィール
1962年 鹿児島県生まれ
1988年 建築写真事務所 勤務 
1991年 広告写真スタジオ 勤務
1992年 営業写真館に勤務して、スタジオでの記念撮影や
    学校アルバムの制作にたずさわる。
1999年 フリーランスとして、家族の肖像写真のあり方を
    突き詰めながら現在に至る。
シンポジウム
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