今年の夏もシードボール作り講座を開催しました。

夏休み初日、かごしま環境未来館講座 ~親子でたねの泥だんご(シードボール)づくり~を開催しました。
倍率2倍の抽選で選ばれた13組41人の親子と、熱心で賑やかな講座となりました。
眠るタネを載せた舟の話や地球のように見えないモノを想像する話、未来のように見えないコトを想像する話も、子どもたちは一生懸命聞いていました。子どもたちに描いてもらった家族との未来予想図の通りになって欲しいなぁと思います。

土と種の準備に手間ひまがかかりますが、その分だけシードボールに込められた創始者の思いは伝わるようです。コロコロとお団子を作るのは、ほんの10分程度で終わりますが、手を汚して作る中で、土から地球の優しさや愛の深さが伝わるのかもしれないですね。
子供たちの感想を読んで嬉しくなるひとときもまた楽しみな私にとっての夏休みを知らせるワークショップです。
今年も手応えのある楽しい講座となりました。

 

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※シードボールとは?

日本の自然農法の創始者といわれる福岡正信さんが発案した農法のこと。
粘土に種子を入れて団子を作り、それを蒔くという方法です。
種子を粘土で覆うことにより、鳥や虫のエサになることを防ぎ、種子自身を乾燥から守ります。また、球体にすることで割れにくくもなっています。

与えらえた環境や条件に合うものだけが芽を出し成長できるという「地球に選ばせる植生」は、地球環境に負荷を与えない緑化を進める事ができるのです。

その与えられた環境や条件で模索し、まだ見ぬものを追及し、画策し、悩み、それでも成果が得られない事もあれば、何か関与できない大きな力によってもたらされたかと思うほどの作品ができあがることもある、そのことが、「アート」にとてもよく似ているなぁと思ったのが、このシードボールワークショップを始めたきっかけです。

このシードボールは、世界中で砂漠の緑化の方法のひとつとしてワークショップが行なわれています。

砂漠の緑化では、球体であるシードボールが、地面と接した一点に日中と夜との気温差で生じた結露による水分が集まり、発芽させる仕組みになっています。

その土地の土や粘土、在来種の植物の種を約100種類ほど混ぜて作ります。水分の極端に少ない砂漠では、その朝露一滴で命が育まれてもいるのです。

たまたま地面と接したところに居合わせた、その土地に合う植物だけが芽を出せるという奇跡を待つシードボールは、地球に寄り添い、未来に夢とロマンをつなぐ素晴らしい取り組みだと思っています。